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スティックとヘッドを大事に使うことは悪なのか

twitterのタイムラインに、ドラムテクニシャン(チューナー?)みたいな人のウンチクが結構流れてくる。
俺はフォローしてないんだけど、ドラマー仲間がRTすっから。

納得できたり勉強になったりする内容もあれば、そうでないものもあってさ。
ちょっと前には、

「スティックとヘッドは消耗品なんだから、ケチらずにすぐ換えるべし。
ドラムはお金のかかる楽器だと割り切れ」

みたいなことが書いてあって、俺はなんだそれと思った。

こうなってくると感覚の問題だけどさ、(音楽は全部感覚の問題か)
俺はスティックやヘッドを大事に使うことは悪くないと思う。

昔、ドラムマガジンでヘッドを交換するタイミングをプロドラマーに聞くみたいな
特集があったのね。
そこには、

「1本のライブ、1回のレコーディングが終わったら全部張り換える」
「2週間に1回と期間を決めている」
「表を2回交換するのに対して、裏は1回交換する」

って言ってる人もいれば、

沼澤尚「換えない」
つのだひろ「いい音がしなくなったら」
中村達也「このスネアのヘッドはずっと換えてない。秘伝のタレみたいなもんだね」
長谷川浩二「裏のヘッドは破れない限り換えたことがない」

という人たちも。
俺にとっては後に挙げた人たちの言ってることのほうが断然しっくりくるんだよなー。

あとファンキー末吉さんは、

「リハーサルスタジオにあるドラムセットのヘッドがどんな状態であっても、
チューニングと叩き方で鳴らせる自信がある」

みたいなことを言ってた。
こういうほうが真のドラマーって感じがしない?


常に自分が使い慣れてる楽器を、
ベストな状態で演奏できるとは限らないわけじゃん。
極端にひどい状況でないのなら、ある程度の対応力って必要なのね。
「これじゃなきゃだめ」、「こうじゃなきゃだめ」っていう縛りを
自分に与えることは大きなデメリットなんじゃないかな。

料理もそうじゃん。
レシピを調べてさ、そのとおりに食材を買い揃えて作ったら
そりゃおいしく作れるに決まってるわけで、そんなのは誰にでもできるんだから
冷蔵庫に残ってる食材で、台所にある調味料で
いかにおいしく作れるかってのが料理の醍醐味だと思うんだよね。
それと同じなんじゃないかなっていう。

よくライブハウスのドラムセットの所に忘れ物のスティックがたんまり置いてあったりするけど、
あれ、500円玉が山になって置いてあるのと同じだからね。
あそこに束になったままだったら使い道もないんだから、

自分の好みとは多少違っても、握り方や握る長さ次第で結構使えるもんだし、
いろいろなスティックを使ってたら対応力が身に付くはず。
これは決して悪いことではないよ。

あとそんなにすぐヘッドがボコボコになるなら叩き方を見直したほうがいい。
力の入れ過ぎか、チップでヘッドを擦っちゃってるんじゃないかな。
上手いドラマーはヘッドに対してチップが垂直に入ってすぐに離れるから、
ヘッドがそう簡単には傷まないんだって。
湊雅史さんなんかはバカでかい音出すけど、叩いた後のヘッドを見たら新品みたいらしい。

自分でも「そろそろこのヘッドも死んだかなー」と思っても、
一回全部のボルトをダルダルに緩めてから張り直すとまだ結構鳴ったりするからね。
俺の耳がバカなだけなのかなと思ったりもするけど、
それでもライブハウスのPAさんに「スネア鳴ってたねー。何使ってんの?」とか聞かれたりするから
そんなに間違ってもないのかなって。

それに「お金=時間」じゃん。
まだ使えるスティックやヘッドをバンバン捨ててたら、
結局余計に働かなきゃならなくなったり、他のことを我慢しなきゃいけなかったりするから、
そういう意味でも馬鹿にできない問題だよ。

ただそのスティックとヘッドをケチるなって言ってる人は有名なドラムテクニシャンだかチューナーだかで、
俺は大して評価もされてないアマチュアドラマーだから、単純に説得力に違いはあるかもしれないよね。
だけど「あ、なんかチヨンの言ってることのほうが自分には合ってる気がする」って人もきっといるはず。
その感覚を大事にしても損はないと思うよ。
by kimjiyoung | 2014-07-10 01:40 | バンド・音楽 | Comments(0)

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