ビートの謎

曲のリズムを表す時、数字に「ビート」を付けて
「○ビート」っていう言い方をしますよね。
最も一般的なのは8ビート、次が16ビートで、その次が4ビートかな。
2ビートの曲なんてポピュラーミュージックではあまり聞きませんね。

それでね、この「ビート」には様々な謎があります。

まずビートの定義ですが、beatは「打つ」とか「叩く」という意味なので、

「1小節の間に一定に鳴らされる最も短いパルス、
主にハイハットなどのシンバルが何回叩かれるか」


で、ビートは定義されます。

ですが、8ビートっぽいノリなのにハットが4分で打たれていたり、
逆にハットはチキチキいってるけど、
弦楽器が8分のダウンピッキングで演奏されている曲もあります。
その場合、前者は8ビート、後者は16ビートと言われますが、
そこをつのだ☆ひろさんのグルーヴ理論では、
前者を「8グルーヴの4ビート」、後者を「8グルーヴの16ビート」と呼びます。
あくまでビートは「打つ」という意味だってことですね。
「グルーヴ」という概念を持ち込むことによって、かなりすっきりします。
ただなかなか一般化はされていないみたいで、僕も会話で使うことはほぼないという…。

それから4ビートは理論上、ハイハットが「チッ、チッ、チッ、チッ」、
もしくはライドシンバルが「チン、チン、チン、チン」と
1小節に4回鳴らされるもののことですが、
実際には「チーンチーキ、チーンチーキ」といういわゆるジャズビートのことを
「4ビート」と呼ぶのが一般的になっています。

まあそれでも、4分音符を基調にして構成されているリズムには違いないので、
そこはそんなに引っかからないのですが、問題は「2ビート」。

僕は上に「2ビートの曲なんてあまり聞きませんね」と書きました。
それを読んで「え?いくらでもあるじゃん。パンクは大体2ビートでしょ」と思ったあなた、
ビートの定義を誤解しています。
2ビートとは本来、マーチ(行進曲)や4分の2拍子の曲に用いられるもので、
メロコア、メロディックパンクと呼ばれるジャンルに多く見られる、
BPM200前後の「ドッタンドコタン」というリズムは分類上は8ビートです。
ただし2拍目と4拍目にバックビートが入る、いわゆる8ビートとはノリがまったく異なるので、
これを「倍テン」と呼びます。
(アクセントが倍になり、倍のテンポになったことと等しいので。ダブルテンポ、ダブルタイムとも)
プロの現場ではよく聞くんですが、インディーズバンド界隈ではなぜかほとんど聞かないですね。
ハイハットが8つでスネアドラムが全拍の表に入るリズムは「頭打ち」とか言うんですけどね。
何でそれが裏になると、いきなりビートが4分の1になってしまうんでしょう。

「ドッタンドコタン」を2ビートだなんて言い出したのは誰なんだろう?
おそらくデスメタルなんかの超高速で難解な拍子のリズムを表すときに、
「高速2ビート」って言葉が出てきてそれが使われるようになったのかなー。
確かにメロディックパンクだとそのリズムパターンがメインになることが多いから、
通常の8ビートを基準にして「倍」って言うのもおかしいのかな。

それとダンサブルなリズムを「ハネる」とか「ハネ系」って言う人もいますけど、
「ハネる」っていうのはシャッフルのことね。
ピョンコピョンコってジャンプする感じになぞらえてるんです。

あとは「ツービート」、「フォービート」、「エイトビート」ときて、急に「じゅうろくビート」になる謎ね(笑)。
でも「シックスティーンビート」なんて言った日にゃ変な目で見られるのは確実なので
僕も「じゅうろくビート」って言いますけどね。
一般化ってなんか嫌だなー(苦笑)。
[PR]
Commented by ガンチ at 2014-03-26 23:18 x
例を動画とかであげてもらえると分かりやすい!
Commented by トシ at 2014-03-27 07:19 x
俺も昔はすげー違和感ありましたが、なんて言うか、インディーズ界隈ではツービートって呼ぶ方が常識になってしまっているので郷に従う形で使ってますね。。リットーの書籍にツービートって書いてあったのを見て、なんとなく納得してしまいました。権威に弱い。笑
Commented by kimjiyoung at 2014-03-27 12:22
> ガンチ
ちょっと前にUPしたドラム講座の反応が薄いから悩むところだw

> トシ
他にこれといった言い方がないからどうしようもないよな(苦笑)。
ていうかリットーの書籍にも書かれてるのか。講師の知り合いにも聞いてみようかな。
by kimjiyoung | 2012-08-29 10:07 | バンド・音楽 | Comments(3)