危険は高まらない

ある麻雀漫画を読んでいたら、

「これ以上勝負を続けても、危険が高まるだけだ」

というセリフがありました。


皆さんは違和感を覚えませんか?
僕は「ん?」となりました。


「危険が高まる」って言葉は変なんじゃないかと。
だって「危険が高い」とか「危険が低い」とは言わないですよね。

おそらく「危険性が高い」と言いたかったのでしょう。
これなら言葉の使い方として正しい。
「危険性」を使いたくないのであれば、

「これ以上勝負を続けても、なおさら危険になるだけだ」

とかね。


僕は韓国で放送されたテレビ番組などに日本語の字幕をつける仕事をしています。
具体的にいうと、フリーランサーが翻訳したものの校正。
やっぱり翻訳は出力のほう、韓国ドラマに字幕をつけるのなら
高い日本語力が求められます。
ただヒアリング能力が重視されると思ってる人が多いようなんですよね。
「私、韓国ドラマは字幕なしで見れるので字幕制作できます」みたいな。
そうじゃないっていうね。

韓国語で意味が分からなかったり、初めて聞く言葉が出てきても、
ほとんどの場合、調べれば解決します。
ただそれを日本語でどう表現するかということにはセンスが求められる。
そのセンスが何かというと
「危険が高まる」は変だと感じられるかってことなんです。

意味は通じますよ。
「危険が高まる」でも。
ただそれじゃダメなんですよ。
そう、「それじゃダメ」って思えないと。
「別にいいじゃん。意味通じるし」って思えちゃう人に翻訳は無理ですね。
実際には結構いるから、それが困りものなんですが。


正直、ストーリーに影響しない誤訳なら1つや2つあってもいいと思うんですよ。
全体的に自然な日本語になってるかのほうがよっぽど大事なのに
放送局や制作会社の責任者、担当者(どちらも韓国人)も誤訳をやけに問題視します。
この場合の「自然な日本語」が何か分からないから仕方ないかもしれませんけど。

字幕つきの映像ってのは、
音声で出ている言語を聞き取れない人が楽しむためのものであって、
字幕の仕組みも分からない自称バイリンガルがあら探しをするためのものじゃない。
(こちとら無茶な納期に、安い制作費で頑張ってるっつーの)


あと最近「大人買い」って言葉がよく使われてますが、まあ大体間違ってます。
「大人買い」っていうのは例えば、

「あ、なんかドラゴンボールが無性に読みたいな」

ってなったときに、本屋で単行本全巻を1度に買う。
これが「大人買い」です。

CDなんかでもいいでしょうね。
昔カセットテープでちょこちょこ聴いてたUNICORNのアルバムを
全部1度に買うとか。

ただ大量に買ってるだけで「大人買い」と言ってる人が多いですが、誤りです。
言いたいだけで言っちゃダメってことですね。
長くなりそうなので、今日はとりあえずこの辺で。
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by kimjiyoung | 2010-12-31 18:32 | 雑記・エッセイ | Comments(0)

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